仕事で結果を出すのは、ふてぶてしい人間である

2025年4月3日木曜日

ビジネス

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今回は、「仕事で結果を出すのは、ふてぶてしい人間である」というテーマでお話していきたいと思います。

これは仕事に限らず、あらゆる勝負の世界で共通して言えることかもしれませんが、そういった世界で成功を収めるのは、性格があまり良くない、いわゆるふてぶてしい人間が多いのではないかと私は考えています。

その反対に、善良で正義感があり、誰が見ても良い人だと感じるようなタイプは、勝負の世界では苦戦することが多いように思われます。 スポーツの世界でもそうですし、会社組織においても同様の傾向があると感じています。

日本語学習者の皆様も、外国語として日本語を習得していく中で、通訳や翻訳といった分野で活躍される方が多くいらっしゃると思いますが、そういった日本語のスペシャリストの中にも、ふてぶてしいと感じる人がいるのも事実です。

例えば、東南アジア、特にタイで私が経験した話ですが、工場で働く通訳の中には、日本語ができることを鼻にかけ、他人に対して傲慢な態度を取ったり、見下すような言動をする人がいました。 しかし、そういった人に限って、日本から駐在している社員に対しては態度を豹変させることも少なくありませんでした。 彼らに共通していたのは、どこかふてぶてしい雰囲気だったということです。

ここで、「ふてぶてしい」という言葉の意味を確認しておきましょう。インターネットの辞書によると、「開き直っていて図々しい。大胆不敵である」とあります。 決して良い意味ではありませんし、友人にはあまりしたくないタイプかもしれません。

しかし、ビジネスの世界、特に真剣勝負が繰り広げられる場面においては、性格の良さだけでは勝ち抜くことは難しいのです。 時には、精神的に強く、ふてぶてしさを持って仕事に挑む必要があるのかもしれません。

相撲の世界を例に挙げましょう。 最近の相撲で優勝争いを繰り広げた高安という力士は、長年優勝を逃してきたベテランです。 一方、大の里という若い力士は勢いがあり、力も強い。 私が応援していた高安は、残念ながら優勝決定戦で大の里に敗れてしまいました。 その時、私は、高安にはもしかしたら、あと一歩のふてぶてしさが足りなかったのかもしれないと感じました。 大の里には、どっしりとした強さ、そしてふてぶてしさが感じられたのです。

また、かつて朝青龍という非常に強い力士がいましたが、彼も正義の味方というよりは、どちらかというと悪役のような存在でした。 色々な問題も起こしましたが、その強さには目を見張るものがありました。 性格が優しいだけでは、勝負の世界では勝てないのかもしれません。

このように、相撲界を見ても、単に真面目に練習に取り組むだけでなく、ふてぶてしさという人間性の要素が、勝負の世界では不可欠なのではないかと感じます。

ただし、これはあくまで一対一の勝負の場合です。 会社組織においては、少し事情が異なってきます。 プレイヤーとして個人の仕事ができるだけでは、ある程度のところまでしか出世できないことが多いでしょう。 特に日本の企業では、そういった人物は人望がないと見なされてしまう傾向があります。

組織をまとめ、上に立つためには、単にふてぶてしいだけでは不十分です。 部下が自らついていきたいと思えるような人間性が求められます。 そういう人物がリーダーとなるのが理想的でしょう。

中小企業などでは、人材不足からプレイヤーとしての能力が高い人が上に立つケースもありますが、そういったリーダーの下で働くのは大変かもしれません。 仕事はできるけれど、他人を動機づけたり、組織をまとめたりする能力に欠けているリーダーも少なくないのです。

最後に、日本語を仕事に活かしたいと考えている外国人の方々にお伝えしたいことがあります。 真面目で性格の良い方が多いと思いますが、仕事という勝負の場で、日本語能力が高くても、ふてぶてしい人に負けてほしくありません。 ぜひ、正々堂々と勝負をし、そういった人たちに負けないように、日本語能力を高めていっていただきたいと思います。 世の中には偉そうな人もいますが、一人でも多くの善良な人々が悪に打ち勝ってくれることを願っています。

今回の話が、皆様の何かの参考になれば幸いです。最後までお聞きいただき、ありがとうございました。


Preplyでビジネス日本語を教えています。日系企業で働いてみたい方、日本語の更なるスキルアップを目指す方など大歓迎です。お気軽にお問い合わせ下さい。

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