競争が激しい時代を生き抜く:お客様に選ばれるための本質

2025年4月19日土曜日

営業職

t f B! P L

 本日は、ビジネスの成功はお客さんから見て同じ条件になったときに選んでもらえるかで決まるというお話をさせていただきます。

現代社会は、ありとあらゆる商品で溢れており、人々の趣味嗜好も多様化しています。かつてのように、大企業のテレビCMが一気に消費者の関心を集め、商品が売れるという現象は見られなくなりました。消費者にとって、どこを見ても変わり映えのしない商品が多く、どれを買っても同じように感じてしまう厳しい時代であると言えるでしょう。

このような状況下で、企業が手っ取り早く売上を伸ばそうとすると、商品の価格を下げるという手段を取りがちです。しかし、安売り競争は一時的に売上が上がっても、利益を削り、最終的には経営を危うくする可能性もあります。

市場に目を向けても、他社と明確に差別化でき、市場を独占しているような企業はごくわずかです。身近な例では検索エンジンのGoogleなどが挙げられますが、多くの企業は似たり寄ったりの商品を販売せざるを得ないのが現状ではないでしょうか。

メーカーの開発部の方々は日々、差別化できる素晴らしい商品を開発しようと努力されていると思いますが、競争力のある商品を生み出すのは非常に難しいことです。多くの場合、似たような商品の中で競争しているのが現状です。

営業マンとして活動していると、特にこのことを痛感します。私自身も会社員時代に様々な営業を経験しましたが、お客様の立場だったら購入しないだろうなと感じる商品を扱わざるを得ないこともありました。商品のデザインが良くなかったり、中小企業でエンジニアの質が低く、プロジェクトが実現できなかったりといったケースもありました。

売れない時に、自分のせいではなく会社のせいにしてしまう営業マンもいますが、他責思考はあまり良くありません。確かに、競争力のない商品であれば売れないのは当然かもしれませんが、それでも何とかして売るのが営業マンの仕事だと私は思います。

経営者の方々は、自社の商品を販売してほしいという願いを込めて営業マンを採用しています。商品の品質は高いものの、価格が高いために売れないというケースもあります。そのような時に、商品の良さをお客様に伝えるのが営業マンの重要な役割です。

もし、営業の仕事がうまくいっていないと感じている方がいらっしゃいましたら、自社の商品に対する不満を言うのではなく、この状況を自分の営業力で打破しようと、プラス思考に転換してみるのも良いのではないでしょうか。

そして、今回のエピソードで最もお伝えしたいのは、他社と商品力が変わらず、価格も同程度で安売りもできないという状況においては、営業マンの人柄が決め手になるということです。お客様にどれだけ好かれているか、この営業マンから買いたいと思ってもらえるかが重要になります。

お客様から見て、A社とB社が同じような商品を同じような営業マンを通じて販売している場合、どちらから買っても変わらないと感じた時に、選んでもらえるかどうかが勝負です。その決め手となるのは、営業マンの誠実さや熱意といった、目に見えにくい部分だと私は思います。

また、お客様にとっての本当の利益とは何かを真剣に考えられる営業マンは少ないと感じます。営業マンは自分の商品やサービスを売りたい、自分を良く見せたいという気持ちが先行してしまい、お客様の真の利益にまで考えが至らないことがあるのです。その結果、お客様の前で話しすぎてしまったり、お客様が抱える不安に気づけなかったりすることが、購入をためらう原因になることもあります。

このように、ビジネスの現場では日々、同じような条件の中で、どこから選ばれるかが問われています。営業マンだけでなく、会社間の取引においても、条件が同じになった時に、最終的に選んでもらえるかどうかは、様々な交渉の場面で重要なポイントとなります。

なかなか簡単ではありませんが、同じ条件の中で選ばれたら本当に嬉しいものです。もし選ばれない時があっても、気持ちを前向きに切り替えて、自分の力で商品を売るんだという意気込みを持って取り組んでいただければと思います。


Preplyでビジネス日本語を教えています。日系企業で働いてみたい方、日本語の更なるスキルアップを目指す方など大歓迎です。お気軽にお問い合わせ下さい。

このブログを検索

ブログ アーカイブ

連絡フォーム

名前

メール *

メッセージ *

ポッドキャスト ビジネス日本語講座

QooQ