転職後の試用期間、仕事の勉強に専門書を買うのは要注意?日本の職場文化について

2025年5月13日火曜日

サラリーマン ビジネス

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こんにちは!今日は、転職後の試用期間中の勉強方法について、少し立ち止まって考えていただきたいことがあります。特に、日本の会社で働く外国人の方々にとっては、日本のサラリーマンや企業社会を理解する上で参考になるかもしれませんので、ぜひ最後までお読みください。

会社員であれば、一度や二度は転職を経験される方も多いのではないでしょうか。もし同じ業界、同じ職種への転職であれば、これまでの知識や経験をそのまま活かすことができる場合もありますね。しかし、全く畑違いの分野に飛び込んだり、同じ業界でも扱う商材が変わったりすると、ゼロから新しいことを勉強する必要が出てきます。

新しい会社に入社すると、多くの場合「試用期間」が設定されています。これは、新しい社員が会社に合うかどうか、パフォーマンスを見て正式採用するかどうかを決めるための期間です。例えば、2ヶ月程度の試用期間を設ける会社が多いようです。

さて、この試用期間中に、新しい仕事について一生懸命勉強しようと考えるのは、とても真面目な素晴らしい姿勢だと思います。中には、本屋さんに行って仕事に関する専門書や入門書を自腹で買って勉強しようとする方もいらっしゃるかもしれませんね。

一見、とても良いことに思えるこの「本を買って勉強する」という方法ですが、筆者は「これはあまり良くないな」と感じています。

なぜそう思うのでしょうか。理由の一つは、もし残念ながら試用期間を突破できなかった場合、そのために買った本や勉強が無駄な出費になってしまう可能性があるからです。もちろん、長い人生で見れば読書が無駄になるわけではないかもしれませんが、特に「試用期間を突破するために専門書を買う」という目的に限って考えると、あまり得策ではないかもしれません。

そしてもう一つ、これは筆者自身の経験からお話しできることですが、日本の職場には特有の文化があるように感じています。

以前、私がタイで働いていた時のことです。プラスチック製品を作る工場で、射出成形の技術営業の仕事をしていました。私はプラスチックの知識が全くありませんでしたから、一生懸命勉強しようと思い、入門書や専門書を何冊か購入して読み始めました。会社にも本を持っていき、手すきの時間に読んだりしていたのです。

ところが、私が本を読んで勉強しているのを見た日本人上司から、「そんな本なんて読んでないで、現場を見て勉強してこい」「本なんて役に立たないぞ」と言われたのです。さらに、「その本は難しすぎるから、うちの会社の仕事ではそこまで扱わない、勉強する必要はない」など、色々と注文をつけられました。

せっかく転職して、この会社で頑張ろう、自腹で本まで買って一生懸命勉強しているのに、そんなことを言われたら、正直とてもやる気をなくしてしまいました。

この経験から私が感じたのは、日本の多くのサラリーマンには、どうも「読書を嫌う」傾向があるのではないかということです。工場であれば「とにかく現場を見てこい」と言われたり、「理論」よりも「経験」を重んじる風潮が根強く残っているように感じます。とにかく自分で汗をかき、体を動かして、「体を通して学んでいく」という姿勢を見せる方が、日本の多くのサラリーマンからは評価されやすいのかもしれません。

ですから、もしあなたが日本の会社で試用期間中に「私はこんなに勉強していますよ!」とアピールするために、本を会社に持って行ったり、ましてや上司に見せたりするのは、逆効果になる可能性があると思います。評価されたいと思うのであれば、ある種、本で情報収集したり勉強する姿勢を見せるよりも、現場で動き回る姿を見せる方が得策ではないでしょうか。

今回の話は、外国人の方々にとっては直接関係のない部分もあるかもしれませんが、日本のサラリーマンがどのように物事を捉えているのか、そして勉強を軽視する姿勢が日本の社会にどう影響しているのかを知る上で、少しでも参考になれば嬉しいです。



Preplyでビジネス日本語を教えています。日系企業で働いてみたい方、日本語の更なるスキルアップを目指す方など大歓迎です。お気軽にお問い合わせ下さい。

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