こんにちは!今回は、日系企業でよく耳にする「経営者目線」というキーワードについてお話ししたいと思います。特に、将来的に日系企業で働きたいと考えている方や、日本での働き方に関心がある方にとって、知っておくと非常に役立つ考え方だと思います。
この「経営者目線」とは一体どういうマインドセットなのでしょうか?そして、なぜ日系企業ではこれが歓迎されるのでしょうか?
「経営者目線」とは何か?
「経営者目線」とは、簡単に言うと、自分が会社の経営者だったらどう考えるか、どう判断するのか、という視点を持つことです。単に一社員や一労働者としてではなく、会社全体の利益、方向性、仕事に対するリスク、そして仕事への責任を自分で意識した思考スタイルを指す言葉です。
この言葉は、日本のマスコミやインターネット上でも頻繁に使われています。日本の経営者からは、このような思考スタイルが非常に歓迎される傾向にあります。
なぜなら、会社には残念ながら、椅子に座っているだけで給料をもらおうとするようなタイプの人や、上司の命令には従うけれど、それ以上の積極的な行動や自分で考えて仕事を生み出すことをしない、いわゆる「指示待ち族」のような人もいたりするからです。こうした「ぶら下がり社員」や「指示待ち族」といった社員は、経営者にとって頭の痛い存在であり、単なるコスト要員だと見なされることもあります。
そのような中で、もしあなたが「経営者目線」をしっかりと持ち、積極的に仕事に取り組んでいれば、経営者から「やるじゃないか!」と高く評価される可能性が高いのです。
「経営者目線」を持つことの難しさ
ただし、この「経営者目線」を持つことは、実際にはそう簡単ではありません。なぜなら、会社員として働く場合、私たちはあくまで会社に雇われている立場であり、会社の持ち主ではないからです。会社の持ち主は、その企業のオーナーや株主です。
そのため、「経営者目線を持て」と言われても、立場が違う以上、簡単にそのマインドセットを持つことは難しいと感じるのも無理はありません。中には、自分自身は経営者ではない上司が部下に対し、「お前ら、経営者目線を持て!」「雇われ根性で働くのはやめろ!」と説教することもあるようですが、その言葉が本心から出ているのか、単なるポーズなのかは分かりません。見方によっては、経営者のご機嫌を取るための一つの方法と捉えることもできるかもしれません。
とはいえ、「難しい」と言っているだけでは何も始まりません。では、どうすればこの「経営者目線」というマインドセットを持つことができるのでしょうか?
「経営者目線」を持つための具体的な考え方
「経営者目線」は、単にその言葉を連呼するだけでは持っているとは見なされません。これはあくまで考え方、マインドセットです。以下に、経営者目線を持つために意識すべき具体的な考え方(テクニック)をいくつかご紹介します。これらの考え方を意識し、自分の業務に当てはめていくことで、自然と経営者目線を持った言動ができるようになるはずです。
全体最適 これは、自分が所属する部署(例えば営業部など)のことだけを考えるのではなく、会社全体の利益を考えるということです。また、他の部署との繋がりも意識することも含まれます。自分の部署の利益だけでなく、会社全体にとって何が最善かを考えます。
コスト意識 会社では、無駄なコストを減らすことが重要です。ここでのコストは、お金だけでなく、時間や人材も含まれます。無駄を減らし、直接的に利益につながる行動をとることを常に意識します。
自責思考 問題が発生した際に、ついつい他人のせいにしてしまいがちですが、そうではなく、自分に何かできることはなかったか、あるいは自分に間違いはなかったか、という視点で考えていくことです。問題を自分の課題として捉える考え方です。
費用対効果(投資対効果) 会社の限られた資金や時間、人材といった資源を、会社のどこに投入すれば最も大きな成果が得られるかを考えていくことです。かけたコストに対してどれだけの成果が得られるか、という視点を持つことが重要です。
中長期の視点 一社員や一担当者として考えていると、どうしても目先の利益を優先してしまいがちです。しかし、経営者目線では、それだけでなく、会社全体の将来的な成長や安定という、より長い期間の視点を持って判断を下すことが求められます。
これらの5つの考え方(全体最適、コスト意識、自責思考、費用対効果、中長期の視点)を常に頭の中で意識し、日々の業務に取り組んでいくことが、経営者目線を持つための重要なステップです。
まとめ
「経営者目線」というマインドセットは、日系企業で働く上で非常に歓迎される考え方です。すぐに身につけるのは難しいかもしれませんが、今回ご紹介した具体的な考え方を意識し、日々の業務で実践しようと努力することで、自然と「経営者目線」が身についていくはずです。そうすれば、周りの同僚や特に経営者から、「この社員は経営者目線を持っているな」と評価されるようになります。
ぜひ、今日からこれらの考え方を意識して、業務に取り組んでみてください。