転職における「脱皮」には痛みが伴う

2025年8月14日木曜日

転職

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こんにちは。今回は、皆さんと一緒に「転職」について深く考えてみたいと思います。

世の中には、比較的「軽い」転職も存在します。例えば、これまでと同じ業界で、同じ職種に転職するようなケースです。このような転職は、新しいことを学ぶ必要があまりないため、それほど大きな痛みを伴わないのかもしれません。例えるなら、職場を移動するような感覚に近いと言えるでしょう。

しかし、中には**「人生を本気で変えようとする転職」があります。これは、単なるキャリアアップとは異なり、自分の生き方そのものを再定義することに繋がります。私はこれを「価値観の脱皮」**と捉えています。

転職における「脱皮」とは

動物の世界では、昆虫やエビ、カニ、爬虫類(ヘビ、トカゲ、カメなど)が脱皮をします。古い皮を捨てて、新しい自分になる行為です。人間も転職をする際に、まるで動物が皮を脱ぐように、非常に大きな変化を伴うことがあります。

この「脱皮」を伴う転職は、自分自身の価値観に深く迫る、重大な決断となります。具体的にどのような痛みを伴うのでしょうか?

  • これまで築き上げてきた人間関係や信頼関係を捨てる「罪悪感」:親身になって育ててくれた上司や仲間との関係を手放すことになります。
  • 次の職場でうまくやれるかという「不安」:新しい環境への適応に対する心配がつきまといます。
  • 周囲からの「裏切り者」という印象:前の職場の同僚や顧客から、辞めてしまったことに対して残念に思われたり、「裏切った」と感じられたりする可能性もあります。
  • 「何者でもなくなる」感覚と「アイデンティティの崩壊」:転職によって一旦全てがリセットされ、それまで確立していた自分自身のアイデンティティが崩れてしまうことがあります。
  • 安定と安心を全て投げ捨てること:長年続けてきたルーティンワークから得られる安心感や安定した状態を、一度全て手放す必要があります。

このような転職は、単に環境を変えるだけではありません。安定も安心も、一旦は全て脱ぎ捨てなければならないのです。それはまるで、全くの裸になって次のステージへと向かうようなものです。

脱皮後の世界と成長

この**「脱皮」**とは、自分の内側を根本から変えていくことを意味します。これまで自分が信じてきた価値観や、自分を育ててくれた人々との関係、仕事における安心感を全て捨てる覚悟が必要なのです。

表面的なキャリア論として語られることが多い転職ですが、私は古い自分を捨て、新しい自分を引き受ける覚悟が同時に必要だと考えます。

そして、脱皮した後の世界で成功するためには、古い自分(サラリーマン時代の価値観など)の価値観を持ち続けたままでは、新しい環境では通用しないことが多いと私は思います。以前の会社でのことを一旦忘れ去り、これまでの価値観を捨て去ることで、新しい景色が見えてくるのです。

本当に自分自身が成長したと感じられるのは、この脱皮を経験し、しばらく時間が経ってからだと私は考えます。

転職を、動物が古い皮を破り、新しい自分になる「脱皮」という視点から捉え直すことで、その重要性や意味がより一層深まるのではないでしょうか。皆さんも、この視点から自身のキャリアについて考えてみてはいかがでしょうか。


Preplyでビジネス日本語を教えています。日系企業で働いてみたい方、日本語の更なるスキルアップを目指す方など大歓迎です。お気軽にお問い合わせ下さい。

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