今日は、「現代を生き抜くための心の持ち方」というテーマで、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。今の世の中は、まるで敵が見えにくい状態だと感じませんか?
昔は、イデオロギーの対立や貧困など、明確な苦しみがあり、それをどう克服するかという構図がありました。しかし、今は苦しみの形が変わってきています。例えば、気候変動の問題、経済格差、そしてSNSを開けば目に入ってくる情報の洪水、将来への漠然とした不安など、多岐にわたりますね。これらはどれも手で触れることも、誰かを責めることもできない問題です。まるで、ぼんやりとした不安や焦りが、じわじわと心を圧迫してくるような時代だと感じます。
だからこそ、私たちに必要なのは「心の持ち方」ではないでしょうか。具体的に戦う相手が見えないのであれば、自分自身の立ち位置を見直し、自分の輪郭をはっきりさせていく作業が大切になります。
では、どうすれば良いのでしょうか?今回は、そのためのヒントを3つお伝えしたいと思います。
現代を生き抜くための3つのヒント
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全てを理解しようとしない
- 現代は情報が多すぎて、知らなくても良いことまでどうしても目に入ってきてしまいます。ニュースを見れば悲惨な話が多く、SNSでは誰かの成功話が毎秒のように流れてきます。
- そういったもの全てを理解しようとしたり、いちいち反応して嫉妬心を抱いたりするのは、つまらないことです。
- 「分からないものは分からないで良い」という、ある程度の開き直りが、心を守ることにつながります。理解不能なことがあっても、「そんなもんか」と済ませてしまうことは、今の時代において立派な防御力だと言えるでしょう。
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自分のスケールで考える
- 世界の大きな問題や社会の構造の問題、国の政策など、無視できないことはたくさんあります。特に、経済格差が広がり、貧しい人が増えると政治が右傾化し、衆愚政治に陥る傾向も見られます。
- しかし、これらは自分一人ではどうにもできないことが多いのも事実です。
- だからこそ、「今日何を食べたのか」「今誰と会話しているのか」「仕事にどれだけ誠実に向き合ったか」といった、自分の手の届く範囲の日常を丁寧に生きることが大切になります。
- 大きなスケールで世界を考えることも非常に大切ですが、それによって自分が潰されてしまうくらいなら、自分のサイズの世界を信じて生きていくのも良いのです。
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揺れても良いと知っておく
- 時にはやる気が出ない日や、気分が落ち込んでネガティブになる日もありますよね。
- 誰かと比べて「自分はダメだ」と感じたり、未来に不安を感じたりする夜もあるでしょう。
- ですが、私はそれで良いと思っています。毎日毎日、365日完璧にポジティブでい続ける人などいません。
- むしろ人間というものは「揺れる生き物」です。
- 自分の心の揺れを責めるのではなく、「ああ、今はそういう波の時期か」と見守れるように接することが大切です。そうやって、自分との関係を少しずつ優しくしていくことが、現代を生き抜く大きなヒントになるでしょう。
今という時代は、おそらくこれまでの歴史の中でも最も複雑で、生きづらいと感じられる時代かもしれません。それでも、私たちは自分の足で歩いていくしかありません。当然、生きていれば不安も焦りもあることでしょう。
しかし、その「見えない敵」に飲み込まれないように、自分だけの小さな船を大切に大切に漕いでいくことが必要になってきます。その船には、あなた自身の価値観や感性、そして日々の暮らしの手触りというものがしっかりと詰まっているはずです。
それを信じて、生きていく。
今日はそんなお話をさせていただきました。それではまた!